A&J Coming Home 自己評価と改善目標について

2021年2月

                            

 

 

 

 

 

①A&J Coming Home の施設・環境について

     定員10名の事業所であるが、昨年3月には2名が卒業し、4月はわずか2名のみが通う事業所になった。

  年度途中から新しく3名が通所するようになり、現在5名(小学生1名、中学生2名、高校生2名)が在籍している。

 

  施設は、木造一戸建て住宅を使用しており、通所する子どもたちは、まるで自宅にもどったように、

 「ただいま!」と学校から帰り、リラックスして活動している。

  近くに大きな公園もあり、外での活動も取り入れている。普通の家屋を使用していることから、

  利用する子どもたちが友人宅や親戚の家に行ったときのマナーを覚えることができる。

 

  2020年度は、新型コロナウィルス関連肺炎(COVID-19)の感染予防対策として、学校休校措置が取られたため、

  保護者の希望で学校登校時と同様の午前8時前から午後6時過ぎまでを事業所で過ごす子どもたちもいた。

  感染予防対策として、空気清浄機を2台と非接触式の便座等を購入。消毒がし易いように壁紙、襖紙、障子紙を貼り替えた。

  5人の子どもたちが同時に通所することはなく、最大でも同時に3名の通所であったため、

  少人数通所の事業所の良さを発揮できたと思う。

                                        

  改善目標 新型コロナウィルス関連肺炎(COVID-19)の流行により、施設内の消毒を徹底していく上で、

       木造一戸建て住宅(和風建築)が持つ難点が見えた。

       今年度は、子どもたちが利用するスペースの壁紙、襖紙、障子紙を消毒液に強いものに張り替えたが、

       今後感染予防対策について熟考し、以前からの目標であるバリアフリー改修の計画だけでなく、

       感染予防対策を踏まえた改修も必要である。

 ②支援内容について

   2020年度は、新型コロナウィルス関連肺炎(COVID-19)の感染予防対策として、学校休校措置が取られ、

   午前8時前から午後6時過ぎまで、長時間に渡り支援が必要になったため、学校と同様に時間割を組み、

   学校から配布されたプリントや『NHK FOR SCHOOL』の番組を利用して活動支援した。

   指導員の多くが教職経験があり、教員免許(保育士、幼稚園教諭、小学校教諭、中学校・高等学校英語科教諭、

   中学校・高等学校保健体育科教諭の資格)を持つため、それぞれの力が充分発揮されたといえる。

 

   例年の支援について言えば、平日の支援に関しては、その日学校であったこと伝えることから始まり、

   宿題のサポート、苦手教科のサポート、が中心である。全員揃っておやつの時間に、コミュニケーションを取りながら、

   一緒に何をして遊ぶかなどを話し合っている。

  

   土曜日は、長時間活動することができるので、学習支援に加え、姿育体操教室、お話教室、英語教室など、

   専門の先生に来てもらい、活動している。その他にも、季節の行事に繋がる手作り教室やお料理教室なども開催している。

 

   長期の休みには、その時に出ている宿題のサポート、特に自由研究、植物採集、読書感想文など、

   時間のかかる宿題のサポートを行っている。

   オーストラリア短期留学参加へのサポートも行っている。今年度はインターネットで交流を持った。

                                        

   改善目標  コロナ禍において、学習面だけでなく子どもたちの心のケアの必要性を感じた。

      学校で開催される行事がほとんどなくなり、楽しみがなくなったことも原因の1つであろう。

      少人数で感染予防をしながらできる楽しいイベント作成の力や心のケアについての知識を得る

      研修会を持つことが必要である。

③保護者との連携・関係機関との連携について                                       

  毎日の支援内容については、写真付きのお便りを発行し、迎えに来て頂いた時、保護者に手渡しする。

  その際に、その日に気づいたことなども話している。保護者からは、気になったことや心配なことなど、

  会った時に話を聞いたり、お便りに書いて提出してもらっている。メールや電話での相談にも対応している。

  小・中学校校長・教頭・教員を経験したスタッフが、進学や就職、進路についての相談に対応している。

 

  関係機関との連携に関しては、教育現場を経験したスタッフが、通所する子どもたちの通う学校に出向き、

  学校での様子と事業所での様子など情報交換を行い、学校と事業所の連携について常に確認している。

 

  改善目標   学校関係には、スタッフの後輩や教え子などが勤務しているため、情報交換をしているが、

      通所児童の就学前に利用していた保育所+認定こども園との情報交換や、学校を卒業して進んだ就労支援事業所等

      への情報提供を行うことを目標とする。

④非常時等の対応について

  毎年、1.17阪神淡路大震災の発生した日や、3.11東日本大震災の発生した日に、

  通所児童・生徒と共にその日を思い出し、防災について話をしている。

  避難場所、避難経路 についても通所児童・生徒・職員で確認している。

     防火・防災計画や緊急時対応マニュアル、防犯マニュアル、感染症対応マニュアルについては担当者が作成し、

  職員間で共通理解し、対応を確認している。

 

  本年度は、新型コロナウィルス関連肺炎(COVID-19)の流行により、感染症対策について再確認することができた。

 

改善目標 新型コロナウィルス関連肺炎(COVID-19)の流行により、感染症対策のための備蓄品(マスク、手指消毒液等)

     の量が少なかったことが明らかになった。

     様々な所からマスクと消毒液を寄贈して頂き、今回は乗り切ることができたが、

     事業所を利用する子どもたちの生命を守るために、Coming Home独自の対応マニュアルが”今”にあった物であるか

     どうかを再度職員間で確認し、改善していく必要がある。

     職員だけでなく、利用する子どもたちの「安全能力の育成」、また保護者との防災意識の連携についても、

 

     どのように進めて行くべきかを話し合う職員研修の開催、また防災グッズや備蓄品についても再考の必要がある。